■アルバイト探しの厳しい現状
アイルランドでは現在、過去にないほどの不況に陥っています。ケルトの虎と称された経済状況であった頃は、ヨーロッパ各地から移民が来てそれでも仕事が有りあまっていたそうですが、昨今の不況によって、現在アイルランドでの職探しはかなり難しい状況になっています。
アイリッシュでも仕事を見つけるのが難しい中、英語力の問題、ビザ期限のあるワーキングホリデーが仕事を見つけるのは至難の業。 東欧から来ている人達と、五分のチャンスを持っているはずのワーキングホリデービザ保持者が仕事を取りにくいのは、EU Policy(どの職場でも50%以上はEUの人間で占められていなくてはいけない)というものに起因するのかもしれません。 CV(履歴書)をいくつも配り歩いたり、アルバイトの募集が無くても、店員に CVを渡したりと、仕事をゲットする為にはかなりの根気と努力が必要になります。
渡航前から、現地でのアルバイトに頼らない資金計画がアイルランドワーホリでの大きな鍵になります。
仕事探しの為には、アイルランドへ来る前に英語をしておくとかなり有利になります。英語が出来れば出来る程、現地での生活がスムーズにスタートするでしょ う。 履歴書、CV(Curriculum vitae/ resume)作りも侮れません。語学学校などへ行く場合、現地の先生などに添削をしてもらうとかなり効果があります。
■ワーキングホリデービザでのアルバイト
ワーキングホリデービザでは同一雇用主のもとで3ヶ月間までという制限がありますが、フルタイム(週39時間)で働くことが可能です。
アルバイトの職種には特に制限は設けられていませんが、資格の認定(医療関係や法律関係など)の規制がある場合はその仕事に就くことはできません。
アイルランドで仕事探しをする場合、店先の張り紙、新聞の広告欄、そしてインターネットが有力な情報になります。そのほか、 一時雇用を斡旋する FASという職業安定所のサービスを利用することができます。
仕事探しの為には、www.fas.ieやwww.jobs.ie等のウェブサイトは是非一度チェックしてみてください。また、毎週木曜日発行のindependentには求人雑誌が付録で付きます。新聞には多かれ少なかれ毎日求人情報が載っていますので、マメにチェックしてみましょう。
語学学校の友人の紹介で見つける人も少なくありません。口コミも有力な情報源です。より良い条件のアルバイトは語学学校などで広めた人脈を利用して探すの がお勧めです。学校へ通う場合、インターンシッププログラムや仕事探しの手助けをしてくれる学校も多いので、是非一度確認してみましょう。
時期的には、やはり夏から観光シーズンに入りますので、夏前が比較的見つけやすくなります。
■社会保障番号(PPS)の取得
アイルランドではPersonal Public Service(PPS) 番号を取得する必要があります。この番号がなければ税金の手続きができず、アルバイトをすることができません。
PPSは最寄の福祉事務所より申請することになります。オンライン情報はこちらから。
申請のための必要な書類は申請書とパスポート、滞在先の住所を証明する書類(自分名義の賃貸契約書のコピーや電話・電気などの請求書など)が必要になります。
友人宅などに滞在している場合は、その住所の公共料金の請求書や賃貸契約書に加えて、これらに名前の記されている人物よりあなたの滞在を証明するレターを添える必要があります。
ユースホステルなどに滞在している場合は住所を確認するために、その宿泊施設の領収書と滞在を証明する宿泊施設側よりのレターが必要になります。
申請後は5~10日以内に、提出した滞在先へ番号が送られてきます。
■所得税
アイルランドでアルバイトをして得られた収入には所得税の支払いが必要になります。個人の標準税率は年間所得が36,400ユーロまでの場合で20%、それ以上は41%になっています(2009年8月現在)。
税控除を受けるためにはPPS番号を取得し、アイルランド国税庁よりForm12Aを取得して記入・提出しなければいけません。このフォームはインターネットでダウンロードすることができます。これに必要事項を記載し、最寄の税務署に提出します。
なお、このForm12Aは仕事を変わるたびに都度、その雇用主に関する情報を記入して提出しなければいけません。また、仕事を変わる際には雇用主よりP45Formという証明書を取得する必要があります。そしてこの証明書を次の雇用主に対して提出しなければいけません。