オーストラリアで車の購入

road-trip-1373801_960_720■走行距離10万キロの壁

オーストラリアの中古車は日本と比較して高止まりしています。これはオーストラリア政府が国内の自動車産業保護のために中古車の輸入を厳しく制限していることに起因しています。対して国内に自動車産業を持たない隣国、ニュージーランドは日本からの中古車が氾濫していて、状況は非常に対照的と言えます。
初めて中古車を探す際に驚くのは走行距離の長さです。国土が広いため、通勤に片道50キロをかけるという人も珍しくなく、さらに休暇の国内移動を含めれば3年ほどで10万キロ近い走行距離となっている車も決して珍しくありません。日本人的感覚からは10万キロも走った車など二束三文となりますが、オーストラリアでは走行距離は「たった10万キロ!」と大書きされて新車価格の半額ほどの値が付いて売られていたりします。 中古車の購入時にはこの「10万キロへの感覚」を乗り越える必要があるでしょう。

■中古車探し・ディーラーで探す

中古車探しですが、日本と同様に自動車ディーラーから購入できます。この場合、メーカー系のディーラーの方が比較的コンディションのよい車を取り扱っているように思えます。もちろんその分だけ価格も高めです。中古車専門店の場合、店によって取り扱っている車のランクに違いがありますので、その店の取り扱いランクが自分の希望に合ったものかを確かめた方が無難です。

一方でひたすら安い車ばかりを集めている店もあり、このような店は働き始めたばかりでまだお金のない若者や、ワーキングホリデーメーカーに人気があります。 このほか、主に日本からの輸入車となりますが、海外からの輸入中古車を販売しているディーラーもあります。これは輸入厳しい制限をクリアして、さらにオーストラリアの法律に従って改造を施した車になります。全般的に走行距離が短く、割安感はありますが、故障時の代替部品調達に難があります。
また、NSW州など、州によっては輸入中古車に対して車検時に毎回検査を義務づけるなど、本来輸入中古車でなければ不要な追加負担を強いられる場合もありますので、このあたりの維持費にかかるコストもあわせて選択する事が重要です。ビクトリア州およびクイーンズランド州では輸入中古車に対するこのような追加負担が不要のようです。

■中古車探し・個人売買で探す

ディーラーを通さずに個人売買で購入する方法もあります。留学エージェントの掲示板や日本語情報誌、新聞に掲載されている売買情報を利用するほか、トレーディングポストなど、個人売買のための専門誌などの利用が手軽でおすすめです。新聞は全国紙の場合、高級車が中心になり、ローカル誌では一般的な車が中心に掲載される傾向があります。このほか、路上に止めた車や走っている車にも「For Sale(売ります) 」と掲げている車を多数見かける事ができますので、ショッピングセンターの駐車場なども車探しのスポットになり得ます。

個人売買の際の注意点ですが、車に対する債務(抵当)です。債務は車の所有権に付属して移りますので、仮に5000ドルで購入した車に5000ドルの債務(抵当)が付いていた場合、最終的に購入者の負担は1万ドルになってしまいます。車が債務を負っているのかどうかについては車のシリアル(VIN)ナンバー、エンジンナンバー、ナンバーなど控えた上で、政府機関に(例:NSW州の場合REVS:電話133ー220 http://www.revs.nsw.gov.au/ )に問い合わせることにより確認できます。相手が信用できそうな場合であっても、前のオーナーが債務を残している可能性もあります。自身を守るためにも面倒でも必ず確認しましょう。

逆に車を売る場合、車の名義変更がされたことを必ず確認する必要があります。仮に名義変更がされないまま新しい所有者によってスピード違反や駐車違反がなされた場合には名義上の所有者に罰金の催促状が送られてきますので注意しましょう。

■ねらい目の車種

中古車価格は日本と比較すると全般的に割高ではありますが、新車時に人気の高い車種は中古車になった時点で他の車より値下がり幅が大きく、ねらい目です。具体的にはトヨタ・カムリ、三菱・マグナ、ホールデン・コマドア、フォード・ファルコンなど。これらの人気車種の場合は故障の際の部品調達も容易なのが魅力です。
その他、韓国メーカーのヒュンダイ(現代)、キア(起亜)などにも割安な車が多いようです。

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